インターネット版●

富田和明的個人通信

月刊・打組

2005年 10月号 No.105(10月19日 発行)


22年前の夏を初公開!

韓国 ひとり旅 写真館

初めての韓国 26歳の夏/1983.8.16〜23

 

vol.1

●1983年は鼓童で夏休み制度ができた最初の年ではなかったかと思う。

 嬉しくなって僕も旅を計画した。

 そりゃ、あの頃は年がら年中旅の生活だったけれど、公演や取材の旅でなく、一人で気ままに出る旅は時間的に難しかった。

 まずは韓国、昔からなぜか朝鮮に興味があったからだ。

 余談だが開通したばかりの上越新幹線にもこの旅の時に初めて乗った。それまで新潟〜東京は、夜行列車でか、国道8号17号線を丸一日走りつづける車での移動が主だった。そんな時代のお話。

 僕の、はじめての海外一人旅。

●短い旅で韓国をほぼぐるりと時計の反対まわりに回った。

 何もかもが新鮮で懐かしい風景と人。

 故郷の記憶の中の遠い風景か、祖父らから聞いたような、昔よき時代の生活の匂いを感じられた。

 都会でも、田舎でも子供や若人が溢れ、活気がみなぎっていたあの頃。

 どこへ足を運んでも面白かった。

 僕の故郷の同級生だったあいつ、遠い昔の初恋の人、親戚のおじさん、あの人も、この人も、僕の記憶の中の過去のそっくりさんと、毎日韓国の地で遭遇した。

●この写真を撮った5年後、1988年のソウルオリンピックを境に韓国は変わってしまった。

 85年、86年にもソウルには行ったが、まるでおもちゃ箱をひっくりかえしたような混乱の喧噪の情熱の国を感じたものです。

 ところが92年に、83年と同じコースで旅に出かけた時、あまりの変わり様とその凡庸さにショックを受け、早々に抜けだし、中国に戻った。その頃は中国が僕にとって、まったくもって面白くなっていたのだ。

●そして2004年に「冬のソナタ」から始まる韓流ブームを迎える。

 韓国は本当に変わったのだろう。最後にソウルを訪ねたのも98年だから。行きたくて堪らない場所の一つだ。

●この写真は、熱き篤き暑き、あの夏の心燃えた、26才の僕が撮った韓国です。

 


 

ソラクサンの麓からバスに乗る/バスに乗ると若い車掌さんが料金を集めに来た

乗り合いバスの車掌さんが嬉しかった

バスターミナルで/一人で荷物を持って誰かを待っていた女の子。どこへ行くのか‥‥

ソウル市内を走るバスは超満員/車掌のユニフォームが可愛かった

子供を後ろにおんぶする/おんぶヒモを使わず直接腰に巻いていた

荷物は頭の上に載せる/みんな蟻さんのように力持ちだ

温泉街の旅館/フロントで

あるバス停前の食堂で/キムチが沢山。みんなすごく美味しそうだった

バスターミナルは近郊用と遠距離用の二つがある/これはソウルの長距離用ターミナル

とにかく巨大だった

列車の駅前で/ここで夜を明かすことにした

夏の駅前広場は、市民の宿泊広場だった

初めての韓国 26歳の夏

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インターネット版 『月刊・打組』 2005年10月号 No.105

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